ゆる~く等身大で がんばりすぎない

「空腹」こそ最強のクスリ/著:青木厚 感想

読書

なんか最近断食とかファステイングといった言葉をよく聞くようになってきた。24時間のプチ断食とか3日間の断食道場などがあるらしい。 それに3日の断食は胃腸へのダメージを軽減するため断食を行う前後の食事に気をつけなければならないという。 なかなかハードルが高い。 そもそも24時間の断食は、わたしにとってプチではない。 修行だ。。。 そんななか、16時間の断食という触れ込みで見つけたのが本書であり、読んでみるとムクムクと断食したくなり、早速実践している。24時間だと無理でなぜ16時間ならいけたのか、空腹のチカラと共にお伝えできたらいいなと思っている。

 

1日3食は食べすぎ

これ、断食するから食べすぎってわけではなく、そもそも人間にとって1日3食が食べすぎという話だ。1日3食っていうのはほぼ常識というか疑ってもいなかったのでビックリしてしまった。 そしてこの3食であるべきと考えていることが間違いだった。 そもそも人間が消化にかける時間は平均2~3時間、脂っこいモノや肉などは4~5時間、そこから5~8時間かけて分解していく。 これが1日3食だと消化・分解される前に食事をすると消化、分解が間に合わなくなってくる。 その間に合わなかったものが毒として体内に残り病気になるのである。 ではどうするのか。 空腹の時間を作って腸を休ませるのである。

この腸を休ませることがこの断食の目的であり全てだと思う。 

なぜ腸を休ませるのか

とりあえず腸を休ませることはわかったけど、どんな効果があるかというと、

  • 肥満解消
  • 高血圧症
  • 2型糖尿病
  • 悪性新生物(がん)
  • 認知症発症
  • アレルギー・感染症
  • 老化

ざっとだが、上記の病気に効果があると書いてある。空腹すごすぎ、というか今までどれだけ内臓を酷使していたかってことだ。 また上記の病気や症状はなんとなく繋がっていることがわかると思う。 例えば肥満→高血圧など顕著である。 そしてここで16時間の空腹をつくる。 そしたらなにが行われるのか、オートファジーである。

オートファージー最強説

そもそもオートファジーってなんだろうか? わたしは本書で初めて聞いた。 これは16時間以上空腹時間を作ると体内の余計な脂肪が分解され減っていき細胞内の古くなったタンパク質が除去されて新しいものに作り変えられるという仕組みだ。そしてその脂肪は内臓脂肪の方が落ちやすいらしい。 更に空腹時間をつくると「ケトン体」という代謝産物が増加し、このケトン体が神経細胞を老化や炎症から保護をしてくれるという。 もはや良いことしか無いと思うがオートファジーにも欠点がある。筋肉も落ちやすくなるので筋トレが必要なのだ。 これは激しい筋トレではなく階段の上り下りなどを生活に組み込んでいく感じで大丈夫である。

最後に

なんか最近常に疲れてるな~、と思い始めて色々探した結果この16時間の空腹時間にたどり着いた。1日に2食だし最初は相応にシンドかった。 この本には腹減ったら素焼きのナッツならどれだけでも食べていいよと書いてあるが仕事中にナッツを食べだす勇気が持てなかった。。(本書には最初は土日からでもいいとある)だが見方を変えて空腹でお腹が鳴ると、おっ、腸が動いてるな。と空腹作用を実感できるようになった。 この空腹時間を作ることは腸を休ませてオートファジーを起こすことにあるが。メリットは他にもあった。 まずは朝食を食べないことで時間ができた。 今までは朝ごはんの準備をして食べて片付けるというルーティンがあったが、そこがスッポリなくなった。思ったより食事は時間を取っていた。 更に糖分過多がなくなったのか寝起きがスッキリとして朝から本が読めるようになった。 自分には無縁だと思っていた、朝にコーヒーと読書という生活になれた。

そしてもう1つ。単純に食費が浮く。 1日2食にしたのだから当然ではあるのだが。 この浮いた食費、私は2食の食事の質を上げることにした。 この16時間の方法だと食事制限はないのでこの方法が可能である。 せっかく食べるなら体に良いもの食べよと考えることにした。

なんの気無しに読んでみたが、かなり面白かった。この本を読む前と後で人生変わるかもしれない。大袈裟かもしれないが読む価値は十分にあると思う。興味が少しでもあれば是非読んでいただきたい。