ゆる~く等身大で がんばりすぎない

風の谷のナウシカの漫画版を読んでみた (ネタバレ含む)

漫画

以前からよく「ナウシカ好きなら原作読んだ方がいいよ」と言われていたのだが、結構アニメだけで満足していたので特に理由もなく今まで読んでこなかった。そして特に理由もなく読んでみるか!と思い読んでみることにした。全7巻だし手頃でいいなと思った。 そして見事に裏切られるかたちになった。

この先ネタバレを含みます。ネタバレが嫌な方は先に読んでみてください。

まずびっくり?したのが全7巻だが読むのに2日かかってしまった。 格闘漫画やスポーツ漫画なら1日どころか半日で読めるくらいの冊数であるがナウシカは1日で読むことができなかった。それは情報量が多く整理しながらじゃないとよくわからなくなるのもあるが、精神的に疲れるというのもあった。 というのも映画版ナウシカは7巻のうち最初の1、2巻がメインになっているし、宮崎駿監督が反対した奇跡でのお涙頂戴映画になっているらしい。 ・・・映画で泣いた私はいったい。。

話がそれてしまったが、映画版では語られることのなかった宮崎駿のナウシカの世界がみたかったら漫画版読んだ方がいいということになるわけだ。 

映画版とどう違うのか

簡単に言うとクシャナ殿下が1番可愛みえるくらい違ってくる。。。まぁ、それは置いておいて、映画版だとトルメキア、風の谷、ペジテの話だが、漫画版はそこに土鬼(ドルク)や森の人が入ってくる。そして漫画版は土鬼との話がメインになってくる。これだけで映画版と漫画版がまったく違い壮大で複雑ということがわかると思う。

そしてナウシカといえば王蟲、腐海だと思う。映画でも少し語られていたが、王蟲が死にそこに植物が根を張り枯れ果て結晶化して汚染されていない土になる。ナウシカは独学で腐海から胞子を育成し、毒の出さない事を突き止めていたことが印象に残っている。そしてなぜ腐海が出来るのかをナウシカは調べていた。

そもそも腐海とはなんだろうか。 これは最後に明らかになるのだが旧人類が産業革命によって汚染し、取り返しがつかない状態になった世界を再生するために旧人類が作ったものであったのだ。そしてその腐海を浄化するために生態系を作り王蟲を作り、毒に対応できるように人間を作り変えたというのだ。  

そしてその生態系は毒なしでは生きていけないという。 浄化が終わるとともに亡びる運命だったのだ。

すごいスケールですよね。旧人類が作った浄化装置だったんですよ。王蟲も腐海も。 そして旧人類の住める世界になったら人工人類を操って旧人類を墓所から出し、人工人類は適応できずに亡んでいくという計画だったわけである。 

でもナウシカはその清浄も汚濁も生命だと立ち上がるわけです。亡びもくらしの一部になっていると。旧人類は生命は光だといい、ナウシカはいのちは闇の中のまたたく光だと対峙することになる。

最後に

どうですか? 映画版アニメからは想像もつかないところに来てしまったという感じがしませんか。実際最後の畳み掛けの勢いは凄いものがありました。最初は虫や動物が好きな純粋な少女でしたが事実を知るにつれて強くたくましくなっていくナウシカ。対象的に事実というか世界を知るにつれて優しくなっていくクシャナが印象的でした。

みんなが好きだと思われる その者青き衣をまといて金色の野に降りたつべし という台詞も読み終わってみるとまた違う印象になりました。

まだ読んでいなかったり、興味はあるんだけどなーって方、ぜひ読んでみてください。そして漫画版を読んだあとに再び映画版を観るとまた違った気付きがあると思うのでオススメです。 しかし当時1982年から連載して1994年に完結したのですが12年ってすごいですよね。 完全版風の谷のナウシカの劇場版とか今だったら3部作になるのかな、なんて妄想してしまうくらいには好きになりましたよ。

最後にクシャナの好きなシーン貼っておきます。